箱根神社本殿で祀られている御祭神は、天照大神の孫であり、天孫降臨の伝承でも有名な「瓊瓊杵命（ニニギノミコト）」です。天地が豊かに賑わう神様で、稲作をこの地上にもたらしたことから五穀豊穣など御神徳があります。

そして、「瓊瓊杵命」の妻であり桜の名の由来となった「木花咲耶姫（コノハナサクヤヒメ）」です。困難な状況の中で無事に出産を果たしたという伝承から、安産あるいは子宝といった女性守護の御利益、また航海の安全などの御神徳があります。

もう一つの柱は「彦火火出見尊（ヒコホホデノミコト）」です。「瓊瓊杵命」と「木花咲耶姫」の子供で、商売繁盛など縁結びの神としてしられます。彦火火出見尊は初代天皇である神武天皇の祖父神にあたり、今も皇室の方々が参拝に来られます。

箱根神社本殿には、御三神を併祀して「箱根大神（はこねのおおかみ）」と奉称し、お祀りしています。

※前々回「神山を拝む箱根元宮」と合わせてお読みください。

箱根神社が関東屈指のパワースポットといわれるには他にも理由があります。陰陽道において富士山の南側が陽(天)の力の集まる場所であれば、箱根神社は陰(地)の力を集約する位置にあるからです。

本殿への階段は89段あることから厄を落とすといわれています。一段登るごとに浄化されていくと思って、階段を登ってみてはいかがでしょうか。