夢を創り続けた場所 番外編
先日、「夢を創り続けた場所」で書かせていただきましたが、少し補足させていただきます。
蒲田行進曲はつかこうへいが戯曲を映画用にアレンジして、1982年に松竹と角川春樹事務所が共同製作し、角川映画として松竹系で放映されました。
出演は松坂慶子・風間杜夫・平田満で大ヒットしました。風間杜夫・平田満は当時つかこうへいの舞台役者でこれを機に有名になります。
この映画は舞台の段階から各社で映画化の争奪戦があったのですが、角川書店がつかこうへいに交渉して映画化権を手に入れます。そこで角川春樹は当時から協業していた東映での映画化を提案しますが、東映側から断られるのです。松竹は往年の松竹蒲田をタイトルにした作品とあって、これを他社でやられては会社のメンツに関わると必死に交渉するのです。角川から、企画、製作、宣伝もすべて角川方式にするという条件で、やっと映画化権を得るのですが、東映と角川映画は、この頃ヒットを連続させていた時代で、角川はこの映画を東映京都の太秦撮影所で撮影するのです。
松竹は配給だけでなく共同製作会社であり、作品を競合他社の撮影所で撮影するのは、映画界始まって以来の出来事でした。さらにその映画を監督するのは東映出身の仁義なき戦いシリーズの深作欣二となるのです。
また、松竹の蒲田撮影所を舞台としているものの、実際は時代劇全盛期の東映京都の話として描かれていました。
松竹は、自分たち松竹映画の過去を象徴する「蒲田行進曲」というタイトルの映画を東映の傘下で撮られたことに憤り、4年後の1986年に映画「キネマの天地」を企画するのです。
蒲田行進曲を松竹で完結したい思いで、松竹大船撮影所50周年記念映画にすることになります。
松竹が総力をあげ、蒲田行進曲に合わせて蒲田撮影所時代から、大船撮影所が設立されるまでを描く映画です。
そんな重要な映画を撮影するのは寅さんシリーズの山田洋次です。役者陣は松竹オールスターというくらい豪華なメンツだったのです。
どちらの映画がいいかはさておき、この二つの映画は蒲田という場所が映画人にとって特別な場所なんだということは共通しています。
蒲田に続き、キネマの天地となった松竹大船撮影所では、「男はつらいよ」「釣りバカ日誌」など数々の有名な作品を生み出してきましたが、今はもう跡形もなくなってしまいました。
往年の作品はなかなか観る機会がありません。秋の夜長に観てみてはいかがでしょう。
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投稿を表示私は歳なので、この映画は楽しみました。銀ちゃん素敵と風間杜夫のファンになりました。懐かしい!
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投稿を表示蒲田行進曲は、そういうお話なのですね。背景を知っておくと、観たときの味わいも深くなりそうです✨
階段落ちの伝説しか知らないので、ほんとにちゃんとみなきゃです💦
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投稿を表示素敵な💖
価値のある✨秋の夜長のお話し🙏👏
有難うございます🙏👍
どちらからも…素晴らしき音楽も
生まれていますしね〜✨✨✨