玉川高島屋に行ってたら、急遽オンライン会議で、本館のGRAND PATIOに座らせていただきました。

柱巻のベンチ張地にはリサイクルウールが使用されているそう。

今日はリサイクルウールのお話です。

リサイクルウールは、余った毛糸や不要になったウール素材の衣類などの毛糸を紡ぎなおした羊毛の事です。

日本では尾州地区一宮市が有名で、品質の高さは、海外の有名ブランドが使用するなど、尾州地区の技術は高く評価されています。

集められた廃棄ウールを色や素材によって分別していきます。ウールといっても羊の種類によって毛質が異なり、繊維の細さ等によって種類が大きく異なります。ウールは脱色することが非常に難しい繊維で、脱色して新たに染色することができないので、あらかじめ色分けが必要なのです。

また、ボタンやファスナーなどの副資材も取り外されて、リサイクルが可能な部分だけを残します。

この工程はミスが起きないように手作業で行われていることが多いのです。

調合という工程で、できあがるリサイクルウールの糸の色を調整していくのです。絵の具のように、違う色のウールを混ぜて目的の色のリサイクル糸を制作するのです。

この工程の調合技術が非常に難しいのですが、尾州地区にある工場では、依頼された色合いを再現する優れた調合技術があるのです。この調合技術が全世界から注目されているのです。

分別されたウールは一定の量でロット分けされ、オイルを馴染ませて生地を柔らかくしていきます。そして、機械に投入して裁断していきます。これがリサイクルウールの原料となります。

品質や手触りにおいて、バージンウールとリサイクルウールに違いはありません。ウール本来の保温性、伸縮性、撥水性を損なうことのないリサイクルウールは、地球環境に優しいサスティナブル繊維であります。

リサイクルウールを作るのには、コストはかかりますが、地球にも消費者にとってもメリットのある最強のサスティナブル素材なのです。